#742. 啓蟄前日のサンマー麺

2008-03-04

炸雲呑 (揚げワンタン)

炸雲呑 (揚げワンタン)

明日は啓蟄 (けいちつ) だと言うのに、やたらと寒い。強ばった顔で中華料理屋に入り、とりあえず炸雲呑 (揚げワンタン)で熱燗を一杯。さて、夕食をどうしたものだか。自宅まではまだ遠く、なんだか温かい料理を食べたい。やっぱり、サンマー麺かな。

サンマー麺

サンマー麺

サンマー麺は、横浜ローカルのラーメン秋刀魚 (サンマ) が乗っている…とか言うんだけど、嘘 (or オヤジ・ギャグ) です (笑) 他のところでのもやしソバとか肉ソバとかに似ているかも。とろみをつけたモヤシ・タマネギ・豚肉を炒めたものが、醤油味のラーメンの上に載っているラーメンだ。モヤシがメインでタマネギと豚肉はちょっとだけ。お店によっては、ニラニンジンがちょっと入っていたりとかもする。ちょっと甘みがあって、とろみで身体が暖まる。だから、寒い日にはぴったりなんだ。本当に疲れているときは、日本式の味噌や豚骨は味が濃すぎる。でも、本式中華のラーメンだとモノ足りない。そんなときには、シミジミと旨いラーメンだと思う。

で、サンマー麺をくださいとオーダー。ちょっと考えてそれから、日本酒も。だって、サンマー麺をつまみに呑む熱燗も、それはそれで美味しいんだ。

お店のガラス扉の向こうの夜の街を、コート姿の人たちが足早に通り過ぎて行く。舌の上に熱燗を滑らせて、ぼんやりと今日一日を考える。色々とあったけど、何もなかった一日。忙しくて、寒くて、憂鬱で。でも、少しの酒と、温かな食事で、そんなことも忘れられるような一日。

明日は啓蟄。陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり。僕らの心も、そうありたいものだ。もうすぐ…がやってくる。

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