#1535. 生牡蠣+ボウモア 12年+ラガヴーリン 16年@ワイバーン.吉田町.横浜 - 生牡蠣にはシングル・モルト・ウィスキー

2015-07-10

そこにシングル・モルトをかけて食べるとうまいんだとジムが教えてくれた。 それがこの島独特の食べ方なんだ。 一回やると、忘れられない

僕はそれを実行してみた。 レストランで生牡蠣の皿といっしょにダブルのシングル・モルトを注文し、殻の中の牡蠣にとくとくと垂らし、そのまま口に運ぶ。 うーん。 いや、これがたまらなくうまい。 牡蠣の潮くささと、アイラ・ウィスキーのあの個性的な、海霧のような煙っぽさが、口の中でとろりと和合するのだ。 どちらが寄るでもなく、どちらが受けるのでもなく、そう、まるで伝説のトリスタンとイゾルデのように。 それから僕は、殻の中に残った汁とウィスキーの混じったものを、ぐいと飲む。 それを儀式のように、六回繰り返す。 至福である。

人生とはかくも単純なことで、かくも美しく輝くものなのだ。

-- 村上春樹, もし僕らのことばがウィスキーであったなら

横浜・吉田町にあるスコティッシュ・ガストロパブワイバーンで一杯。

生牡蠣 + ボウモア 12年 @ワイバーン.吉田町.横浜

 生牡蠣 + ボウモア 12年 @ワイバーン.吉田町.横浜

黒板に書いてある生牡蠣が目に止まり、これは良いとオーダー。 仕事が忙しい時期はリスク管理のため、生牡蠣は食べないようにしているんだけど、一段落ついたところだし、まあ、良いよね。

サーブされた生牡蠣はとても大粒で、つやつやとした色合いが食欲をそそる。

ボウモア 12年 @ワイバーン.吉田町.横浜

ボウモア 12年 @ワイバーン.吉田町.横浜

牡蠣を食べるなら、酒はやっぱりシングル・モルト・ウイスキーだろうと、ボウモア 12年をオーダー。 生牡蠣に合う酒と言うと、シャブリシャンパンスタウト吟醸酒などが諸説あるけど、個人的にはシングル・モルト・ウイスキーが一番だと思う。

牡蠣ボウモア 12年をじゃぶじゃぶとかけて、口中につるりと滑らすとアイラ・モルト独特のピート、ヨードの香りと生牡蠣の潮の香りガツンと来て、たまらない感じ。 咀嚼するとざくりと生牡蠣がちぎれ、ミルキーな旨味が口いっぱいに広がる。 ああ、これは美味しい。

もうひとつ生牡蠣を追加でオーダー。 今度はラガヴーリン 16年にしてみたが、これも素晴らしく贅沢な気分。

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村上春樹
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