#1710. 横浜中華街で出会った福建の味「沙茶麺」― 桂宮の攻めすぎランチが旨すぎた
2026-01-08
横浜中華街・中華街大通りの桂宮 (けいきゅう) にてランチ。
桂宮は、ときどき日本ではあまり見かけない料理をかなりアグレッシブに推してくるところがあって、面白い。 定番に寄りすぎず、福建や華南、台湾寄りの料理をさらっと出してくるので、たまに覗きに行く。
今回は店の推しメニューらしい福建海鮮 沙茶面 (福建風海鮮サーチャー麺) をオーダー。
この沙茶面 (沙茶麺) は、とろりとしたスープに、やや平たい麺。 見た目はどこかクリームソースを使ったフェットチーネのような雰囲気もある。 具材は海老、イカ、すり身団子、蓮根、ブロッコリー、ワカメと豪華でにぎやか。
スープには沙茶醤が使われている。 沙茶醤は福建や台湾、華南地域で広く使われる中華調味料で、干し海老や干し魚、ニンニク、香辛料などを油でまとめたもの。 香ばしさと海鮮の旨味が特徴だ。
この沙茶醤は、東南アジアのサテ (サテー) 料理とルーツを共有しているとされる。 福建から海を渡った華僑文化の中で、沙茶は東南アジアの香辛料文化と交わり、串焼きに添えるサテソースへと発展した。 日本で知られる「サテ味」の香ばしさの源流をたどると、この沙茶醤に行き着くとも言われている。 この麺から立ち上る香りには、どこか東南アジア的なニュアンスも感じられる。
福建料理の沙茶面は、もともと福建省南部の都市、厦門 (アモイ) 周辺のローカルフードで、濃厚な沙茶スープと麺を合わせた料理。 日本でよく見るあっさり系の麺料理とは、方向性がまったく異なる。
麺はモチモチとした食感で、スープはかなりクリームに近い粘度。 啜るのは難しいし、勢いよく麺をすすると跳ねるので注意が必要 (実際、はねた) 。 ラーメンのように啜るよりも、箸とレンゲで慎重に食べ進めるのが正解だと思う。
見た目はスープ麺だが、食べてみると感覚としては拌麺 (バンミェン) や撈麺 (ロウミェン) といった混ぜ麺に近い。 とろみのあるスープが麺と具材にしっかり絡み、啜るというより和えて食べる感じ。 軽く全体を混ぜながら食べ進めると、沙茶醤の香ばしさと海鮮の旨味が一体となって楽しめる。
「汁のある混ぜ麺」と考えると、この福建海鮮沙茶面の立ち位置がぐっと分かりやすくなる。 横浜中華街でも、なかなか個性的な一杯。
- 桂宮
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桂宮 | 広東伝統・創作料理:
http://chukagai-keikyu.jp/
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