#236. 極私的蕎麦屋作法

1999-10-23

時間の頃合としては、昼の混み合った時間が過ぎたアタリ…そう 2 時から 3, 4 時あたり。 レストランやメシ屋の類が、中休みと称して店を閉めてしまう、 このあたりの時間。 空いている店に入り込み、腰を落着けて飲み食いするのが僕の好みである。

蕎麦屋へ入ったら、まずを注文。 ならビールなら熱燗。 近頃はどこの蕎麦屋も酒の良いのをそろえているので、銘柄を選んで冷や酒なんてのも好い。 置いてあるならウィスキーなんかも捨て難い。 次はツマミである。 蕎麦味噌海苔厚焼玉子焼イタワサトリワサ、珍しいところでは馬刺し佃煮。 腹具合と相談して、ぬきなんてもの好い。 BGM がわりの店の中の会話を聞流し、の 1, 2 本を嘗めていると、徐々に食欲が出てきて、空腹なカンジが増してくる。 この空腹感をグッっと捕まえ、好いタイミングで、蕎麦を頼むのである。 蕎麦が出てきたところを、それこそ親の敵であるかのようにいただいてしまうのが、蕎麦を喰う極意である。 酒 (特に熱燗など) を飲んだ後には、口中はほてったようなカンジがする。 ここにセイロなどの冷たい蕎麦ズィと手繰り込むと、いかにも清冽な快味が口中一杯に広がる。

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