2012-08-31
「本当に美味しい中国料理が食べたい」
中西 純一
:
名著。薄っぺらいグルメ情報に踊らされる風潮にはウンザリな人、中西先生という、素晴らしい先達がいらっしゃいますよ。
居心地のいいレストラン、お店のホスピタリティ、美味しい料理。
それは、単に高い金額を払う「だけ」では手に入らないもの。
中西先生は、美味しい料理を楽しく食べるためのノウハウを、惜しげも無く公開さている。
ただ…横浜中華街在住の僕としては、横浜中華街の店に否定的な記述が、いささか残念。
『横浜中華街には、日本の中華料理の問題を凝縮したようなレストランが立ち並んでいる。』(P.35)。
残念だけれど、そういった指摘は誤りではない。
しかし、全部の店がそうでないことだけは、書いて欲しかった。
そういう状況にあっても、頑張っているお店もある。
だからこそ、その店こそ評価されるべきだと思うのだ。
2012-08-31
「せどり男爵数奇譚」
梶山 季之
:
短篇集。書物に淫した人々、ビブリオマニア (bibliomania, 猟書家) に関わる奇譚。しかし主人公の「せどり男爵」こと笠井菊哉氏は、古書を金銭的な目的でも扱い、ビブリオマニアとはちょっと違う感じ。
「せどり男爵」は、狂言回しでしかない。
そう考えると、どこか主軸が狂っているよな気がしないでも無い。
ビブリオマニアの業を、どこか達観・怜悧な視点で眺めているような、違和感がある。
2012-08-26
「つむじ風食堂の夜」
吉田 篤弘
:
クラフト・エヴィング商會 (作家、装幀家ユニット) の吉田 篤弘先生による短篇集。
どこにでもありそうな街の「つむじ風食堂」。だけど、懐かしく、ちょっと不思議な雰囲気。どの登場人物もちょっとだけユニーク。
良い店は、良い客が集う。そんな感じの本。
2012-08-26
「がらくたストリート (1)」
山田 穣
:
ゆったりした日常にヒョッコリ宇宙人や神様とかが現れても、登場人物たちは全然動じない。なんかほわんとして、楽しい。
2012-08-23
「食と文化の謎」
ハリス・マーヴィン
:
非常に面白く興味深い。
「異端」の文化人類学者ハリス博士による文明・宗教における食におけるタブーの考察。我々が何を食べる・食べない理由をコストとベネフィットという論拠で説明する。
なぜ特定の宗教では、特定の食物をタブーとするのか。
なぜペットは食べないのか。
なぜ虫は食べないのか。
なぜ人は人を食べないのか。
非常に面白いが、人によっては「おぞましい」、「恐ろしい」といった感想をもつだろうことは、理解できる。
まあ、面白いんだけどね (笑)。
食事の前後に読むは避けたほうがいいかもしれない。
2012-08-23
「あそびにいくヨ! (15)」
神野 オキナ
:
前巻、ローマ法王謁見を無事に済ませ、幕間的な展開。今回の主人公はアオイだけど、麒央の成長と真奈美の悩みにも注目。
2012-08-21
「中国雑話 中国的思想」
酒見 賢一
:
小説家・酒見先生による中国エッセイ。面白い!劉備・仙人・関羽・易・孫氏・拳法などをとりあげ、独自の視点で解説する。
関羽を祀る関帝廟は横浜中華街にもある。
しかし、それがどういう意味があるのか、良くわからなかったが、酒見先生の説明を読んで…ますます、わからなくなった (笑)
いや、酒見先生も、困ってらっしゃるんですが (爆)
混沌とした中国の歴史・文化。知れば知るほど興味深い。酒見先生の視点や語り口で、ますます興味が湧いた。
2012-08-21
「鍵のない夢を見る」
辻村 深月
:
第147回直木賞受賞作。凄い。愚かな男女の愚かな事件。しかし、恐ろしいことに事件に至る心理に共感・同感を覚える。人の心底のほの暗い闇を描く。
2012-08-14
「酔いどれ小籐次留書 政宗遺訓」
佐伯 泰英
:
佐伯先生の作品ではこのシリーズが一番お気に入り。小籐次の日々の暮らしの雰囲気とかが良い感じ。
2012-08-14
「南へ舵を 新・古着屋総兵衛 (4)」
佐伯 泰英
:
困った。どうも主人公・大黒屋総兵衛への感情移入ができない。六代目・総兵衛を小粒にしたような印象しかもてない。
2012-08-09
「スターフォース: 最強の軍団、誕生!」
B・V・ラーソン
:
ミリタリー SF。都合主義で無理がありすぎ。UFO にアダブトされた大学教授がナノテクで改造されて、同じく改造された軍団を率いて、異星ロボ軍団と戦う。
2012-08-04
#953. [読書メモ] 2012年07月に読んだ本 - 荒川弘、クリストファー・プリースト、H・R・ウェイクフィールド、山本一力、クラーク・アシュトン・スミス、神林長平、浜田よしかづ、三上延、笹本祐一。:
2012-07-31 ビブリア古書堂の事件手帖(3)- 栞子さんと消えない絆三上延 栞子さん萌ぇ(笑)ビブリオマニアな方にお勧め。個としての楽しみである本が人を結び、また対立もさせる。物語がモノとして介在する不思議。巻頭のカラーイラストは、作中に出てくる家族写真...
#936. [読書メモ] 2012年06月に読んだ本 - 三上延、クラフト・エヴィング商會、安部司、ジャスティナ・ロブソン、佐伯泰英、ニール・ゲイマン、スコット・ウエスターフェルド、邱永漢、高橋克彦、ロバート・チャールズ・ウィルスン、榊一郎:
2012-06-30 ビブリア古書堂の事件手帖 - 栞子さんと奇妙な客人たち三上延 2012年本屋大賞にノミネート作品。北鎌倉にある古書店ビブリア古書堂を舞台にしたライトテイスト・ミステリー短篇集。本好き、古書好き、ビブリオマニアな方にお勧め。個人的には主人公・...
#1098. [読書メモ] 2013年02月に読んだ本 - 日本ホテルレストランサービス技能協会、坂木司、デイヴィッド・エディングス、三上延、矢野隆、みずしな孝之、吉田篤弘、榊一郎、大黒尚人、西川魯介、松宮宏。鷹見一幸。:
2013-03-25 それからはスープのことばかり考えて暮らした吉田篤弘 つむじ風食堂の夜の兄弟作品というところかも。主人公・オーリィ(大里)を中心に、登場人物が織りなす日常を描く。脚本家を目指しているオーリィ君が路面電車が走る街に引越してくる。新しく知り合う人...
#936. [読書メモ] 2012年06月に読んだ本 - 三上延、クラフト・エヴィング商會、安部司、ジャスティナ・ロブソン、佐伯泰英、ニール・ゲイマン、スコット・ウエスターフェルド、邱永漢、高橋克彦、ロバート・チャールズ・ウィルスン、榊一郎:
2012-06-30 クラウド・コレクター クラフト・エヴィング商會 クラフト・エヴィング商会の祖父・傳次郎が残した架空国アゾットへの旅行記を、孫の主人公が読み解くというエッセイ形式の小説。小説・エッセイ・架空旅行記というメタ構成。不思議な入れ子構造が、僕の心を...
#1678. 横浜中華街拾遺 6. - 雪日 2018:
2018-01-23 ライトアップで黄金色に染まる関帝廟に激しく降る雪。中華街大通りも、人は少ない。風雪に怒る龍。
#1430. 横浜中華街拾遺 4. - ハード・モノクローム・ナイト:
2014-10-18 夜の散歩。カフェのような中華料理店。夜にまばゆい。煙草屋の前に、葉巻をくわえたダンディーな蛙がいる。うーん。睨むなよぉ。ココを抜ける。そろそろ売り切れ。大通りは、まだ人通りはあるけど…… ここらへんは、もう人通りが少ない。夢中で話していた。
#965. 本日のお散歩 横浜中華街・南門→元町→山下公園→中華街・東門→善隣門→関帝廟:
2012-08-15 横浜中華街・自宅→横浜中華街・南門(朱雀門)→元町→山下公園→横浜中華街・東門(朝陽門)→善隣門→関帝廟→横浜中華街・自宅。最初は少し曇り気味だったんだけど、途中から晴れてきて、日差しがきつい。早めに撤収。山下公園にある赤い靴の女の子の像は...
#961. 関帝誕@関帝廟.横浜中華街 - 金銀の獅子舞奉納:
2012-08-11 横浜中華街の自宅からランチに出かけたところ、関帝廟前がとても賑やか。あ、今日は、関帝誕だっけ。関帝廟前で、金銀の獅子舞奉納。世界各地の中華街、華僑の町には、ほぼ関帝廟や祭壇があり、関帝誕が祝われる。関帝誕は、関聖帝君の聖誕祭。関聖帝君は、中...
#907. [読書メモ] 2012年04月に読んだ本 - 伊藤計劃、ロイス・マクマスター・ビジョルド、西川魯介、辻村深月、佐伯泰英、長谷川裕一、小路幸也。:
2012-04-30 サクラ咲く辻村深月 出版元は、光文社の十代向け? レーベルBOOK WITH YOU。辻村先生はいろいろなジャンルにトライされているので、追いかけるのが大変。とくに十代向け小説はオジサンには辛いわ(苦笑)2012-04-15 ミラー衛星衝突...
#1083. [読書メモ] 2013年01月に読んだ本 - 神林長平、荒川弘、瀬名秀明、坂本一敏、松宮宏、袁枚、ケイジ・ベイカー、香月日輪、スコット・ウエスターフェルド、佐伯泰英:
2013-02-25 木槿ノ賦-居眠り磐音江戸双紙(42)佐伯泰英 旧藩の麻薬密輸騒動も解決し、磐音らは、家族・友人の囲まれた穏やかな生活を取り戻す。心がほっこりする描写。だが、後半には再び騒動の予感。2013-01
#1065. [読書メモ] 2012年12月に読んだ本 - 笹本 祐一、東城 和実、上村 佑、モーリス・ルブラン、佐伯 泰英、ロイス・マクマスター・ビジョルド、内藤 泰弘:
2013-01-19 春の珍事-鎌倉河岸捕物控(21)佐伯泰英 推理ありアクションありと短編の組み合わせの妙。金座裏の代替わりも徐々に進む。2012-12-25 散華ノ刻 - 居眠り磐音江戸双紙(41)佐伯泰英 主人公・磐音の旧藩に阿片密輸疑惑は、宿敵・田沼意次...
#1019. [読書メモ] 2012年10月に読んだ本 - 勝見 洋一、デイヴィッド・カイル、菅野 覚明、J・W・キャンベル、H・P・ラヴクラフト、ラムジー・キャンベル、荒川 弘、古橋 秀之、永尾 まる、佐伯 泰英、内藤 泰弘、香月 日輪。:
2012-11-04 夜桜 - 吉原裏同心(十七)佐伯泰英 足抜き話+アルファ。主人公・神守の覚悟も擦り切れているような気がする。2012-10-21 春霞ノ乱 - 居眠り磐音江戸双紙(40)佐伯泰英 主人公・磐音の旧藩に阿片密輸疑惑。危機に立ち上がる磐音。しか...
#936. [読書メモ] 2012年06月に読んだ本 - 三上延、クラフト・エヴィング商會、安部司、ジャスティナ・ロブソン、佐伯泰英、ニール・ゲイマン、スコット・ウエスターフェルド、邱永漢、高橋克彦、ロバート・チャールズ・ウィルスン、榊一郎:
2012-06-30 秋思ノ人 - 居眠り磐音江戸双紙(39)佐伯泰英 甲州から江戸へ戻る速水左近一行を襲う田沼配下。磐音は速水救援の旅に速水の息子達、杢之助、右近を伴う。二人の若武者ぶりに胸踊る。2012-06-18 サンドマン(1)ニールゲイマン アメコミだ...
#921. [読書メモ] 2012年05月に読んだ本 - 佐伯泰英、大黒尚人、シェリー・プリースト、宮崎学、榊一郎、森薫、こやま基夫、恒川光太郎、山田正紀、C・L・アンダースン、有川浩、荒川弘、マイケル・J・サリヴァン。:
2012-05-31 祝言日和 - 酔いどれ小藤次留書佐伯泰英 心がなごむ。佐伯先生の作品のなかで本シリーズが一番好きだ。主人公の小藤次の人間味に惹かれる。凄腕なのに、自分の矮躯や面相に引け目を感じているところとか、なんだか親しみがわいてしまう(笑)2012-0...
more 佐伯 泰英: 10 ...
#898. [読書メモ] 2012年03月に読んだ本 - 武田花、石川雅之、高田郁、森山東、佐伯泰英、東城和実、鎌池和馬、柳原望、伊藤計劃、神林長平、エイミー・ベンダー、永尾まる、古賀邦正、荒川弘、円城塔、笠井潔、松枝茂夫 。:
2012-03-31 日光代参 - 新・古着屋総兵衛(3)佐伯泰英新・古着屋総兵衛シリーズ最新刊。ようやく敵が姿を現しはじめる。牽強付会すぎる気もするけど、まあ、佐伯先生だからいいや(笑)前シリーズが素晴らしかっただけに超える苦しさもあると推察。佐伯先生に頑張っ...
#1098. [読書メモ] 2013年02月に読んだ本 - 日本ホテルレストランサービス技能協会、坂木司、デイヴィッド・エディングス、三上延、矢野隆、みずしな孝之、吉田篤弘、榊一郎、大黒尚人、西川魯介、松宮宏。鷹見一幸。:
2013-03-25 中国料理のマナーマニュアル 日本ホテルレストランサービス技能協会 中国料理のマナーだけではなく、基礎知識を網羅したハンドブック。中国料理のについてコンパクトかつ体系的にまとめられている良書だと思う。2013-02 和菓子のアン坂木司 Kin...
#1083. [読書メモ] 2013年01月に読んだ本 - 神林長平、荒川弘、瀬名秀明、坂本一敏、松宮宏、袁枚、ケイジ・ベイカー、香月日輪、スコット・ウエスターフェルド、佐伯泰英:
2013-02-25 敵は海賊・海賊の敵神林長平 敵は海賊シリーズ最新刊。今回の語り手は宇宙フリゲート艦・ラジェンドラ。相変わらず刑事ラテルとアプロのコンビのドタバタに、ラジェンドラが冷製なツッコミを入れるところにクスリとする。今回は、伝説の海賊王・匋冥を神と崇...
#1065. [読書メモ] 2012年12月に読んだ本 - 笹本 祐一、東城 和実、上村 佑、モーリス・ルブラン、佐伯 泰英、ロイス・マクマスター・ビジョルド、内藤 泰弘:
2013-01-19 ミニスカ宇宙海賊(9)- 無法の御免状笹本祐一 シリーズ最新刊。輸送船の救難信号を受信し急行する弁天丸。しかし、輸送船の襲撃者との濡れ衣をきせられ、逃走するハメに。さらに私掠免状(公式海賊ライセンス)を買い取ろうとする謎の組織の暗躍。相手の...
#1030. [読書メモ] 2012年11月に読んだ本 - キース・ロバーツ、恒川 光太郎、ハンヌ・ライアニエミ、J・L・ボルヘス、 E・E・スミス、柳原 望:
2012-12-03 パヴァーヌキースロバーツ 美しい物語。英国の手触り。エリザベス1世の暗殺によりカトリック教会と貴族の中世的支配が続く20世紀英国を舞台に、パヴァーヌの旋律になぞらえた短編のエピソードが歴史を綾なす。2012-11-30 南の子供が夜いくとこ...
#1019. [読書メモ] 2012年10月に読んだ本 - 勝見 洋一、デイヴィッド・カイル、菅野 覚明、J・W・キャンベル、H・P・ラヴクラフト、ラムジー・キャンベル、荒川 弘、古橋 秀之、永尾 まる、佐伯 泰英、内藤 泰弘、香月 日輪。:
2012-11-04 中国料理の迷宮勝見洋一 素晴らしい!! 驚くべき中国料理への知識・経験。歴史的洞察。過去の庶民生活を物語るように活写する文章は目眩がするほど。政治と文化と食。文革の狂気と食の変容。新しい知見に打ち震える 2012-10-30 リゲルのレンズ...
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#1703. 春を感じるご馳走 - 春竹の子と干し椎茸の醤油煮込み + 桜海老と春野菜の土鍋ご飯 山椒風味 @一楽.横浜中華街:
2018-03-26 横浜中華街・中華街大通りの一楽にて晩飯。一品目は、春メニューから春竹の子と干し椎茸の醤油煮込み。これは・・・素食(スゥシー,精進料理)の紅焼烩双冬かな? 紅焼(ホンシャオ)ともちょっと違うような、甘い香りのする焼付け具合が肉厚の干し椎茸とよ...
#1702. 福建料理 (閩菜) の定番麺料理 - 燜麺 (海鮮煮込みそば) @華錦飯店.横浜中華街:
2018-03-25 横浜中華街・市場通りの華錦飯店(かきんはんてん)にて晩飯。こちらは隣の魚屋が経営母体の中華料理店。このため海鮮料理に強いと言われている。また、経営者の出身地が福建とのことで、一般的な中華料理を中心に、福建料理(閩菜)を少し加えたメニュー構成...
#1701. 横浜中華街で中国茶 - 龍井茶 @隆記.横浜中華街:
2018-03-25 オフィスでは、だいたい中国茶を飲んでいる。自分用の中国茶マグ・カップで、茶葉の種類を変えつつ何杯も飲んでいるが、これがコーヒーよりも精神バランスに良い感じで、リラックスして、かつ、集中できる感じ。正念場・修羅場・短時間でいいから集中がほしい...
#1700. アットホームな広東料理店 - 春巻 + 咸蛋蒸肉餅 (塩タマゴと豚肉の蒸し) @龍鳳酒家.横浜中華街:
2018-03-24 横浜中華街・中山路の龍鳳酒家(りゅうほうしゅか)にて晩飯。こちらは家庭的なお店で、広東料理(粤菜)の家庭料理(家郷菜)が得意。一品目はビールの酒肴として春巻をオーダー。中身がしっかりと詰まった春巻は、カリッとかじると熱々の中身が口の中に弾け...
#1699. 横浜・元町で米国式スタンダードな朝食を - ブレックファスト・プレート + 玉子1個追加 @バイ・ミー・スタンド.代官坂.元町.横浜:
2018-03-24 横浜・元町・代官坂のバイ・ミー・スタンド(BUY ME STAND)元町店 にて朝食。ここはユニークかつ美味しいサンドイッチを出す店。朝8時から開店していて、ゴージャスな朝食が食べられるので、朝から開店している飲食店が少ない元町近辺では貴重...