#698. あやなし

2006-03-06

春の夜の 闇はあやなし 梅の花
 色こそ見えね 香やは隠るる

-- 凡河内躬恒 (おおしこうちのみつね)

梅の花を隠す春の夜の闇。だがそれも空しく意味がない。花の姿が見えなくとも、あの香りまで隠すことはできないのだから。

-- (はなはだアヤシイ) 訳:めりた・グッドボーイ

横浜に一番が吹いた。暖かな夜を歩いて、そのまま、どこまでもどこまでも、どこか遠くに歩いてゆきたくなった。胸が鼓動が少し速くなる。

あやなし

文(あや)無し。道理に合わない。筋が通らない。空しく意味がない。甲斐がない。

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