#228. パイプの煙

1999-10-05

ちょっと酔ってタクシーに滑り込む。と、懐かしい甘い香。パイプが手元に置いてあるところを見ると、運転手がふかしていたようだ。自宅を告げ、シートに深くもたれて、車内に残るパイプ煙草の香を楽しむ。

学生時代に少しだけ嗜んだことがあるこの香…あのころは十分に小遣がなくて、ちゃんとしたパイプなんか買えなかった…ほとんど使い捨てみたいなコーンパイプに、少しだけ煙草の葉には奢ってやって…コーンパイプはよく目詰まり起して、ふかしているうちにボール部分が熱くなって往生したっけ。煙草の類を止めてだいぶになるけど、こういう気分のときだけは吸ってみたくなる。

新着記事