#598. 寒夜の煮麺

2003-05-17

五月にしては寒々とした大気の中を、夜遅く帰宅する。酒を飲み、少し酔った身体が空腹を訴える。こういうときには、煮麺 (にゅうめん) だ。

昆布を水に入れて火にかける。沸騰する寸前に昆布を取り出し、市販の麺つゆを投入。あまり濃い味にならないような味加減。平行して三つ葉を茹でて水に投入してキッチンペーパーで絞る。で、素麺 (そうめん)を茹で水で洗い、丼に。あつあつのつゆを張る。最後に大葉と万能ねぎと三つ葉を乗せて、できあがり。

食べはじめると、すすすーっと胃の腑に麺が落ちてゆき、たちまち身体が内側から温かくなる。酒に荒れた内臓を慰撫するような、やさしい味。幸せな気分。

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