#167. 夜明のからっぽの部屋のなか

1999-07-24

あなたが脱げと言ったから
わたしは脱いだのに
夜明のからっぽの部屋のなか
どこにもあなたの気配はない
あなたが脱げと言ったから
わたしはすべてを脱いだのに
冷たい空気のなかで震えている私に
触れてくれるはずのあなたは
何処へ行ってしまったの
くやしいと、呟いてみる
呟いて、呟いて、呟いてみる
きっと私のカラダは
その度に透通っている
きっと
夜明の空っぽの部屋のなかで
どこにもいない私になっている

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